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“きこり” は、おとぎ話や昔話ではおなじみの仕事ですが
現代ではメジャーとはいいがたい職業。
久米さんはなぜこの仕事を選んだのか、聞いてみました。
「実家が林業だったわけでも、幼いころ山が身近にあったわけでもないんです。
静岡の大学に入学し、ひょんなことから山荘の管理人の
アルバイトをすることになったのが“山”と縁ができたきっかけ。
いわゆるIターンというやつです。
そして、結婚を機に
“この山間地域で、僕ができることはなんだろう?”と
考えるようになりました。そこで選んだのが、きこりという仕事です。
子どもも生まれ、地域の人たちがいっそう僕らを認めてくれるようになりました。
僕も子どもも、この土地で育ててもらっている思いが強い。だから
ここで恩返しをしていきたいと思っています」。
山での暮らしについて、奥さまにもお話を伺ってみました。
「数年前、すぐ近所で山崩れが起きたのですが、
“久米さん、頼む”と地域の方が主人を頼ってくれました。
彼の知識や技術がこの土地で役立つのだと思ってうれしかったですね。
同時に、災害を防ぐためには山林をしっかり管理しなくてはならないということを実感し
主人の仕事のすばらしさを再確認することができました」。
ここに越してきてすぐは、夜の暗さと静かさに落ち着かなかったという奥さま。
「でも、周りの人はとても温かくわが家を支えてくださいます。
子どもたちもこの土地が大好き。自然にあふれ、育児するには最高の場所です」。